飲食 PR

【21種類】ビールの製法と種別の一覧

記事内に商品プロモーションを含む場合があります

今回は世界中で愛されるビールについてまとめてみました。

ビールの種類は非常に多岐にわたり、世界には数え切れないほどのスタイルが存在します。

ここでは、ビールの大きな分類である「ラガー」「エール」「自然発酵」のカテゴリー分けを基本に、それぞれの代表的なスタイルについて、味の特徴、有名な代表銘柄、色、製法の特徴などを詳しくご紹介します。

ビールの大きな分類

まず、ビールは使用する酵母の種類と発酵温度によって、大きく3つに分類されます。

ラガー (Lager)

低温(5~10℃程度)で長時間発酵させる「下面発酵酵母」を使用。スッキリとした味わいで、キレがあるものが多い。

エール (Ale)

常温に近い温度(15~25℃程度)で短期間発酵させる「上面発酵酵母」を使用。フルーティーで芳醇な香りとコクが特徴的なものが多い。

自然発酵 (Spontaneous Fermentation)

人為的に酵母を加えず、空気中に存在する野生酵母や微生物によって自然に発酵させる。酸味が強く複雑な味わい。

1. ラガービール (Lager / 下面発酵ビール)

低温で発酵・熟成させるため、雑味が少なくクリーンな味わいが特徴です。世界で最も飲まれているビールの多くがこのタイプです。

1.1. ピルスナー (Pilsner)

味の特徴:

香り: ノーブルホップ(ザーツホップなど)由来の爽やかでフローラル、スパイシーな香り。

味わい: 麦芽の風味とホップの心地よい苦味のバランスが良い。ドライでキレがあり、爽快な飲み口。

ボディ: ライト~ミディアムライト。

色: 淡い黄金色~黄金色。透明度が高い。

製法の特徴: 軟水を使用。下面発酵。チェコのピルゼンが発祥。

代表銘柄:

ピルスナー・ウルケル (Pilsner Urquell) (チェコ) – 元祖ピルスナー。しっかりとした苦味と豊かなモルト風味。

アサヒスーパードライ (日本) – 日本を代表する辛口ピルスナー。

キリン一番搾り (日本) – 麦芽100%、一番搾り麦汁のみを使用。

サッポロ生ビール黒ラベル (日本) – バランスの取れた味わい。

ハイネケン (Heineken) (オランダ) – 世界的に有名な銘柄。

ベックス (Beck’s) (ドイツ) – ドイツピルスナーの代表格。

1.2. ヘレス (Helles)

味の特徴:

香り: 麦芽由来の穀物やパンのような甘い香り。ホップの香りは控えめ。

味わい: ピルスナーよりも麦芽の風味が豊かで、ホップの苦味は穏やか。柔らかく、飲みやすい。

ボディ: ミディアムライト~ミディアム。

色: 淡い黄金色~黄金色。

製法の特徴: ドイツ・ミュンヘン発祥。下面発酵。

代表銘柄:

シュパーテン ミュンヘナーヘル (Spaten Münchner Hell) (ドイツ)

ホフブロイ オリジナル (Hofbräu Original) (ドイツ)

富士桜高原麦酒 ピルスト (Pils) (日本) – 日本のクラフトビールでもヘレススタイルは見られる。

1.3. メルツェン / オクトーバーフェスト (Märzen / Oktoberfestbier)

味の特徴:

香り: トーストやキャラメルのような麦芽の豊かな香り。

味わい: 麦芽の甘みとコクがしっかりと感じられる。ホップの苦味は中程度でバランスが良い。

ボディ: ミディアム。

色: 黄金色~琥珀色、赤みがかった銅色。

製法の特徴: 元々は3月 (März) に醸造し、夏を越して秋に飲まれた。下面発酵。オクトーバーフェストで提供されるビール。

代表銘柄:

パウラーナー オクトーバーフェストビア (Paulaner Oktoberfest Bier) (ドイツ)

ハッカープショール オクトーバーフェストメルツェン (Hacker-Pschorr Oktoberfest Märzen) (ドイツ)

サミュエルアダムス オクトーバーフェスト (Samuel Adams OctoberFest) (アメリカ)

1.4. ボック (Bock)

味の特徴:

香り: 濃厚な麦芽の香り(トースト、キャラメル、時にはダークフルーツ)。

味わい: 麦芽の甘みが強く、アルコール度数が高めでしっかりとしたコクがある。ホップの苦味は控えめ。

ボディ: ミディアム~フル。

色: 淡い銅色~濃い茶色。

製法の特徴: ドイツ・アインベック発祥。下面発酵。アルコール度数が高いのが特徴。

トラディショナルボック (Traditional Bock): 上記の特徴を持つ標準的なボック。

ドッペルボック (Doppelbock): さらに濃厚でアルコール度数が高い。「-ator」で終わる名前が多い。

代表銘柄: パウラーナー サルバトール (Paulaner Salvator) (ドイツ)

マイボック / ヘレスボック (Maibock / Helles Bock): 春先に飲まれる明るい色のボック。ホップのキャラクターがやや強い。

アイスボック (Eisbock): ビールを凍らせて氷を取り除き、アルコール度数を極めて高くしたもの。非常に濃厚。

1.5. デュンケル (Dunkel)

味の特徴:

香り: ローストした麦芽由来のパン、ナッツ、チョコレートのような香り。

味わい: 麦芽の甘みと香ばしさが主体。ホップの苦味は穏やか。スムースな飲み口。

ボディ: ミディアム。

色: 濃い琥珀色~濃い茶色。

製法の特徴: ドイツ語で「暗い」の意味。ミュンヘンスタイルのダークラガー。下面発酵。

代表銘柄:

ホフブロイ デュンケル (Hofbräu Dunkel) (ドイツ)

アインガー アルトバイリッシュ デュンケル (Ayinger Altbairisch Dunkel) (ドイツ)

サッポロ エビス プレミアムブラック (日本) – 日本では「黒ビール」として親しまれるスタイルに近い。

1.6. シュバルツビア (Schwarzbier)

味の特徴:

香り: ロースト麦芽由来のコーヒーやダークチョコレートのような香り。デュンケルよりドライ。

味わい: ドライでキレがあり、ロースト感はあるが焦げたような苦味は少ない。スムース。

ボディ: ライト~ミディアム。

色: 深い茶色~黒色。

製法の特徴: ドイツ語で「黒ビール」の意味。下面発酵。見た目ほど重くないのが特徴。

代表銘柄:

ケストリッツァー シュヴァルツビア (Köstritzer Schwarzbier) (ドイツ)

常陸野ネストビール スイートスタウト (日本) – ※スタイル名はスタウトだが、味わいはシュバルツに近い要素も。実際には日本の黒ビールの多くはこのあたりのスタイルを参考にしている。

1.7. アメリカンラガー (American Lager) / ライトラガー (Light Lager)

味の特徴:

香り: 麦芽やホップの香りは非常に軽やかで控えめ。

味わい: 極めてスッキリとしており、苦味も甘みも少ない。清涼感があり、ゴクゴク飲める。

ボディ: 非常にライト。

色: 非常に淡い黄金色。

製法の特徴: 副原料(トウモロコシや米)を多く使用することがある。下面発酵。大量生産向け。ライトラガーはさらにカロリーや糖質を抑えている。

代表銘柄:

バドワイザー (Budweiser) (アメリカ)

ミラーライト (Miller Lite) (アメリカ)

クアーズライト (Coors Light) (アメリカ)

2. エールビール (Ale / 上面発酵ビール)

常温に近い温度で発酵させるため、酵母由来のフルーティーな香りや複雑な風味が特徴です。多様なスタイルが存在します。

2.1. ペールエール (Pale Ale)

味の特徴:

香り: ホップ由来のフローラル、柑橘、ハーブなどの香り。麦芽の風味も感じられる。

味わい: ホップの苦味と麦芽の甘みのバランスが良い。スタイルによって苦味の強さは異なる。

ボディ: ミディアムライト~ミディアム。

色: 黄金色~銅色。

製法の特徴: 「ペール」は「淡い色」の意味。上面発酵。

イングリッシュ・ペールエール (English Pale Ale / Bitter): 英国産ホップ由来の土やハーブのような香り。苦味は穏やかなものからしっかりしたものまで。

代表銘柄: フラーズ ロンドンプライド (Fuller’s London Pride) (イギリス)

アメリカン・ペールエール (American Pale Ale / APA): アメリカ産ホップ由来の柑橘系(グレープフルーツ、オレンジなど)や松のような強い香り。苦味も比較的しっかり。

代表銘柄: シエラネバダ ペールエール (Sierra Nevada Pale Ale) (アメリカ)、よなよなエール (Yona Yona Ale) (日本)

2.2. IPA (インディア・ペールエール / India Pale Ale)

味の特徴:

香り: ホップ由来の非常に強い香り(柑橘、トロピカルフルーツ、松、フローラルなど)。

味わい: ホップの強い苦味と豊かな風味が最大の特徴。麦芽の甘みも感じられるが、苦味が際立つ。

ボディ: ミディアム。

色: 黄金色~銅色。

製法の特徴: 18世紀末、イギリスからインドへビールを輸送する際に、腐敗を防ぐためにホップを大量に使用したのが起源。上面発酵。

イングリッシュIPA (English IPA): 英国産ホップを使用。フローラル、スパイシー、土のような香り。アメリカンIPAより苦味や香りは穏やか。

アメリカンIPA (American IPA): アメリカ産ホップを大量に使用。柑橘系やトロピカルフルーツのような華やかで強烈な香り。強い苦味。

代表銘柄: ブリュードッグ パンクIPA (BrewDog Punk IPA) (スコットランド/アメリカンスタイル)、ストーンIPA (Stone IPA) (アメリカ)、インドの青鬼 (日本)

ヘイジーIPA / NE-IPA (New England IPA): 濁っていてジューシー。苦味は抑えめで、ホップのフルーティーな香りと甘みが際立つ。

代表銘柄: 世界中のクラフトブルワリーが製造。アルケミスト ヘディートッパー (Alchemist Heady Topper) (アメリカ) が草分け的存在。

その他: ダブルIPA/インペリアルIPA (さらに高アルコールでホッピー)、セッションIPA (低アルコールで飲みやすいIPA) など多数の派生スタイルあり。

2.3. スタウト (Stout)

味の特徴:

香り: 深く焙煎した麦芽由来のコーヒー、チョコレート、カカオのような焦げた香り。

味わい: ロースト麦芽の苦味と香ばしさ、時には甘みも感じられる。

ボディ: ミディアム~フル。

色: 黒色~漆黒。

製法の特徴: ポーターから派生。ローストバーレイ(焙煎した未発芽大麦)を使用することが特徴。上面発酵。

ドライスタウト (Dry Stout): 甘みが少なくドライな飲み口。ロースト感が強い。

代表銘柄: ギネス ドラフト (Guinness Draught) (アイルランド)

ミルクスタウト / スイートスタウト (Milk Stout / Sweet Stout): 乳糖(ラクトース)を加え、甘みと滑らかな口当たりを持たせたもの。

代表銘柄: レフトハンド ミルクスタウト (Left Hand Milk Stout) (アメリカ)

オートミールスタウト (Oatmeal Stout): オートミールを加え、滑らかでクリーミーな口当たり。

インペリアルスタウト (Imperial Stout): アルコール度数が非常に高く、濃厚で複雑な味わい。ロシア皇帝に献上された歴史がある。

代表銘柄: ノースコースト オールドラスプーチン (North Coast Old Rasputin Russian Imperial Stout) (アメリカ)

2.4. ポーター (Porter)

味の特徴:

香り: ロースト麦芽由来のチョコレート、コーヒー、キャラメルのような香り。スタウトよりやや穏やか。

味わい: 麦芽の甘みとロースト感のバランスが良い。スタウトより苦味がマイルドなものが多い。

ボディ: ミディアム。

色: 濃い茶色~黒色。

製法の特徴: 18世紀のロンドンで流行。スタウトの原型。上面発酵。

代表銘柄:

フラーズ ロンドンポーター (Fuller’s London Porter) (イギリス)

サミュエルスミス テディポーター (Samuel Smith’s Taddy Porter) (イギリス)

2.5. ヴァイツェン (Weizen / Weissbier)

味の特徴:

香り: 酵母由来のバナナやクローブ(丁子)のようなフルーティーでスパイシーな香り。

味わい: 苦味は非常に少なく、小麦由来の柔らかくクリーミーな口当たりと優しい酸味。

ボディ: ミディアムライト~ミディアム。

色: 淡い黄金色~オレンジがかった黄色。濁っているものが多い。

製法の特徴: ドイツ南部発祥。原料の50%以上に小麦麦芽を使用。上面発酵。通常は無濾過。

ヘーフェヴァイツェン (Hefeweizen): 「ヘーフェ」は酵母の意味。無濾過で酵母が残っており濁っている。最も一般的なスタイル。

代表銘柄: ヴァイエンシュテファン ヘフェヴァイスビア (Weihenstephaner Hefeweißbier) (ドイツ)、銀河高原ビール 小麦のビール (日本)

クリスタルヴァイツェン (Kristallweizen): 濾過して酵母を取り除いた透明なヴァイツェン。

ドゥンケルヴァイツェン (Dunkelweizen): 濃色麦芽を使用した色の濃いヴァイツェン。モルトの風味が豊か。

ヴァイツェンボック (Weizenbock): ヴァイツェンとボックを融合させたスタイル。アルコール度数が高く、濃厚な味わい。

2.6. ベルジャンスタイル (Belgian Style Ales)

ベルギーは多様で個性的なエールビールの宝庫です。

ベルジャンホワイト (Belgian Witbier / Bière Blanche):

味の特徴: コリアンダーやオレンジピール由来のスパイシーでフルーティーな香り。爽やかな酸味と軽い飲み口。

色: 白く濁った淡い黄色。

製法: 未発芽小麦を使用。上面発酵。

代表銘柄: ヒューガルデン ホワイト (Hoegaarden Witbier) (ベルギー)、水曜日のネコ (日本)

ベルジャンブロンドエール (Belgian Blond Ale):

味の特徴: フルーティーなエステル香とスパイシーなフェノール香。麦芽の甘みとホップの苦味のバランスが良い。

色: 黄金色。

製法: ベルジャン酵母を使用。上面発酵。

代表銘柄: レフ ブロンド (Leffe Blonde) (ベルギー)

セゾン (Saison):

味の特徴: フルーティーでスパイシー、時には土のような香りも。ドライで炭酸が強く爽快。

色: 淡いオレンジ色~黄金色。

製法: 元々は農家が夏の農作業用に醸造。上面発酵。

代表銘柄: セゾン・デュポン (Saison Dupont) (ベルギー)

デュベル (Duvel) / ベルジャンゴールデンストロングエール (Belgian Golden Strong Ale):

味の特徴: 高いアルコール度数ながら、フルーティーな香りとドライな飲み口で飲みやすい。複雑な風味。

色: 黄金色。

製法: 瓶内二次発酵。上面発酵。

代表銘柄: デュベル (Duvel) (ベルギー)

トリペル (Tripel):

味の特徴: フルーティーでスパイシーな香り。麦芽の甘みとアルコールの強さを感じるが、飲み口は比較的軽快。

色: 黄金色。

製法: 高アルコール。修道院ビール(トラピストビールなど)に多い。上面発酵。

代表銘柄: ウェストマール トリペル (Westmalle Tripel) (ベルギー)、シメイ ホワイト (Chimay White/Cinq Cents) (ベルギー)

クアドルペル / ベルジャンダークストロングエール (Quadrupel / Belgian Dark Strong Ale):

味の特徴: ダークフルーツ(レーズン、イチジクなど)やキャラメルのような濃厚な麦芽の風味。スパイシーさもあり複雑。高アルコール。

色: 濃い琥珀色~濃い茶色。

製法: 高アルコール。修道院ビールに多い。上面発酵。

代表銘柄: シメイ ブルー (Chimay Blue/Grande Réserve) (ベルギー)、ロシュフォール10 (Rochefort 10) (ベルギー)

2.7. ブラウンエール (Brown Ale)

味の特徴:

香り: ナッツ、キャラメル、トーストのような麦芽の香り。

味わい: 麦芽の甘みと香ばしさが主体。苦味は穏やか。

ボディ: ミディアム。

色: 明るい茶色~濃い茶色。

製法の特徴: イギリス発祥。上面発酵。

代表銘柄:

ニューキャッスル ブラウンエール (Newcastle Brown Ale) (イギリス)

サミュエルスミス ナッティブラウンエール (Samuel Smith’s Nut Brown Ale) (イギリス)

2.8. スコッチエール / ウィーヘヴィー (Scotch Ale / Wee Heavy)

味の特徴:

香り: キャラメルやトフィーのような濃厚な麦芽の甘い香り。時にはピート由来のスモーキーさも。

味わい: 麦芽の甘みが非常に強く、アルコール度数が高い。フルボディでリッチ。

ボディ: フル。

色: 濃い琥珀色~濃い茶色。

製法の特徴: スコットランド発祥。低温で長時間煮沸することがある。上面発酵。

代表銘柄:

ベルハーヴェン ウィーヘヴィー (Belhaven Wee Heavy) (スコットランド)

ファウンダーズ ダーティバスタード (Founders Dirty Bastard Scotch Ale) (アメリカ)

2.9. バーレイワイン (Barley Wine)

味の特徴:

香り: 濃厚な麦芽の甘い香り、熟したフルーツ、時にはシェリー酒のような酸化香。

味わい: ワインのようにアルコール度数が非常に高く(8~12%以上)、麦芽の強烈な甘みと複雑な風味が特徴。ホップの苦味が強いアメリカンスタイルもある。

ボディ: フル。

色: 黄金色~濃い赤褐色。

製法の特徴: 「麦のワイン」と呼ばれる高アルコールエール。長期熟成に向く。上面発酵。

代表銘柄:

フラーズ ゴールデンプライド (Fuller’s Golden Pride) (イギリス) – イングリッシュスタイル

シエラネバダ ビッグフット バーレイワインスタイルエール (Sierra Nevada Bigfoot Barleywine Style Ale) (アメリカ) – アメリカンスタイル

3. 自然発酵ビール (Spontaneous Fermentation / Wild Ale)

空気中の野生酵母や微生物を利用して発酵させる伝統的な製法。

3.1. ランビック (Lambic)

味の特徴:

香り: 強い酸味、馬小屋や革のような独特の香り(ブレタノマイセス酵母由来)、フルーティーさ。

味わい: 非常に強い酸味が特徴。炭酸は弱いものから強いものまで。複雑で野性的な味わい。

ボディ: ライト~ミディアム。

色: 淡い黄金色~琥珀色。

製法の特徴: ベルギー・ブリュッセル近郊のパヨッテンラント地方でのみ醸造される。自然発酵。木樽で長期熟成。

ランビック (Straight Lambic): 熟成樽から直接注がれる、ほとんど炭酸のないもの。

グーズ (Gueuze): 若いランビックと古いランビックをブレンドし、瓶内二次発酵させたもの。炭酸が強く「ブリュッセルのシャンパン」とも呼ばれる。

代表銘柄: カンティヨン グーズ (Cantillon Gueuze 100% Lambic Bio) (ベルギー)、リンデマンス グーズ (Lindemans Gueuze) (ベルギー)

フルーツランビック (Fruit Lambic): ランビックにフルーツ(サクランボ=クリーク、ラズベリー=フランボワーズなど)を漬け込んで造る。

代表銘柄: カンティヨン クリーク (Cantillon Kriek) (ベルギー)、リンデマンス クリーク (Lindemans Kriek) (ベルギー)

4. その他・ハイブリッドスタイル

上記の大分類に収まりきらない、または両方の特徴を併せ持つようなスタイル。

4.1. クリームエール (Cream Ale)

味の特徴: エールのようなフルーティーさも持ちつつ、ラガーのようにスッキリとした飲み口。

色: 淡い黄金色。

製法の特徴: アメリカ発祥。エール酵母を使用するが、低温で発酵・貯蔵することもある。

代表銘柄: ジェネシー クリームエール (Genesee Cream Ale) (アメリカ)

4.2. ケルシュ (Kölsch)

味の特徴: フルーティーな香りと、ラガーのようなスッキリとしたキレ。繊細で飲みやすい。

色: 淡い黄金色。

製法の特徴: ドイツ・ケルン地方の伝統的なビール。上面発酵酵母を低温で発酵・熟成。

代表銘柄: フリューケルシュ (Früh Kölsch) (ドイツ)、ライスペース ケルシュ (Reissdorf Kölsch) (ドイツ)

4.3. アルト (Altbier)

味の特徴: 麦芽の香ばしさとフルーティーな香り。ホップの苦味もしっかりあり、バランスが良い。

色: 琥珀色~銅色。

製法の特徴: ドイツ・デュッセルドルフ地方の伝統的なビール。「アルト」は「古い」の意味。上面発酵酵母を低温で発酵・熟成。

代表銘柄: ユーリゲ アルト (Uerige Alt) (ドイツ)

4.4. スチームビール / カリフォルニア・コモン (Steam Beer / California Common)

味の特徴: ラガー酵母を比較的高温で発酵させるため、ラガーのようなクリーンさとエールのようなフルーティーさを併せ持つ。麦芽の風味とホップの苦味のバランスが良い。

色: 琥珀色。

製法の特徴: アメリカ発祥。ラガー酵母をエールに近い温度で発酵。

代表銘柄: アンカー スチームビール (Anchor Steam Beer) (アメリカ) – 「スチームビール」はアンカー社の登録商標のため、他社は「カリフォルニア・コモン」と呼ぶ。

まとめ

ここに挙げたものは代表的なスタイルであり、これら以外にも無数のサブスタイルや新しいスタイルのビールが世界中で生まれています。ぜひ色々なビールを試して、お気に入りの一杯を見つけてみてくださいね!

ABOUT ME
いちらんデータベース
ネット上に散らばっている「もの・こと」などの種類を一覧で見れます。

COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です