人体を形成する栄養素
人の体には骨・筋肉・内臓・血管・血液といった体を作る組織によって構成されており、定期的に体組織を作る栄養素を摂取しなければなりません。
身体の組織は主に下記5つの栄養素で構成されていて、それらを含んだ食材を食べることで摂取できます。
- 糖質
- 脂質
- タンパク質
- ビタミン
- ミネラル
下記でこれらの栄養素を含む食材をまとめています。
1.糖質
糖質は、人体で最もエネルギーとして吸収される割合が多く、即効性も高いので食生活の中心になっています。
糖質が不足すると、体や脳を使うためのエネルギーが足りなくなってしまい正常な動作ができなくなります。
ですが、糖質を摂取しすぎてしまうと血糖値が急激に上昇し、消化のため胃に血液が集中するので脳に血液が回らなくなり、集中力不足などの原因にもなります。
糖質は余分に摂取してしまうと中性脂肪に変化し体に蓄積してしまいます。
これが肥満やメタボの原因につながるのです。
また、糖質を過剰に摂取し続ける生活を長く続けていると、血糖値を抑える働きをするインスリンの分泌がされなくなってしまい結果、糖尿病などの病気になる確率が高くなります。
糖質が含まれる主な食品
- 白米(茶碗1杯あたり110g)
- パン(5枚切り1枚あたり80g)
- うどん(1玉あたり185g)
- 中華麺(1玉あたり140g)
1日あたりの糖質摂取量目安
身長160cm 体重65kg程度の場合 :320g
※運動量により摂取量は変動します
2.脂質
脂質は、人体を動かすためのエネルギーや血管などの細胞膜、臓器、神経などを構成するために必要な栄養素です。
その他にも体温を保ち免疫力を維持することや、肌に潤いを届けたりと細胞に働きかける役割があります。
脂質は勘違いされやすいのですが、肥満やメタボの原因には直接影響はなく、余剰に摂取し過ぎた脂質は排泄と共に人体はら排出されるので、必要以上の蓄積はしません。
ただし、脂質は内臓に蓄えられるため、内臓脂肪の増加による臓器機能が下がり動脈硬化や脳梗塞などの病気を発症する可能性があるので注意が必要です。
また、近年の研究により運動量の低い成人は、糖質よりも脂質の方がエネルギー効率が良いという結果も出ています。
脂質が含まれる主な食品
- 豚肉(100gあたり39g)
- オリーブオイル(100gあたり100g)
- マヨネーズ(100gあたり76g)
- 胡麻ドレッシング(100gあたり38g)
1日あたりの脂質摂取量目安
身長160cm 体重65kg程度の場合 :50g
3.タンパク質
タンパク質は、人体の筋肉や内臓、髪の毛、爪などを構成するために必要な栄養素です。
また、脳内物質や性機能を司るホルモンや酵素、免疫細胞などを作る際にも使用しています。
免疫細胞などの人体の細胞を構成する主成分はタンパク質に含まれるアミノ酸で作られており、不足してしまうと病気や衰弱の原因にもなります。
アミノ酸は体内で生成されるものと、タンパク質を摂取して摂取できるものの2種類が存在し、タンパク質から摂取できるアミノ酸には9種類もの人体に必要不可欠なものがあります。
- バリン
- イソロイシン
- ロイシン
- メチオニン
- リジン
- フェニルアラニン
- トリプトファン
- スレオニン
- ヒスチジン
これらのアミノ酸は鶏肉や卵などを摂取していれば不足することはありませんのでご安心ください。
タンパク質が含まれる主な食品
- 鶏モモ肉(100gあたり17g)
- 鶏ムネ肉(100gあたり21g)
- 卵(1個あたり6g)
- 納豆(1パックあたり8g)
1日あたりのタンパク質摂取量目安
身長160cm 体重65kg程度の場合 :60g
4.ビタミン
ビタミンは、人体の機能を正常に保つために必要な栄養素で、血管、粘膜、皮膚、骨などの新陳代謝を促し、機能を活発にする栄養素です。
体内で生成されることはほとんどないので食品からの摂取が必要です。
しかし、糖質・脂質・タンパク質をバランス良く摂取していれば不足することはありませんのでご安心ください。
- ビタミンA
- ビタミンB1
- ビタミンB2
- ビタミンB6
- ビタミンB12
- ビタミンC
- ビタミンD
- ビタミンE
- ビタミンK
- 葉酸
- ナイアシン
- ビオチン
- バントテン酸
ビタミンが含まれる主な食品
- 鶏レバー(100gあたり0.5mg)
- 豚レバー(100gあたり0.4mg)
- モロヘイヤ(100gあたり0.1mg)
- 豚ヒレ肉(100gあたり1.3mg)
- マグロ刺身(100gあたり0.1mg)
- アサリ(100gあたり0.6mg)
1日あたりのビタミン摂取量目安
身長160cm 体重65kg程度の場合 :1.2mg
5.ミネラル
ミネラルは、人体の健康維持に必要な栄養素で、骨や歯、血中鉄分、ヨウ素などを構成する栄養素です。
ミネラルが不足すると、体の調節機能が低下し貧血や、めまい・立ちくらみなどを引き起こします。
- カルシウム
- カリウム
- マグネシウム
- 鉄
- 亜鉛
- リン
- セレン
- 銅
- クロム
- マンガン
- モリブデン
- ヨウ素
ミネラルが含まれる主な食品
- 昆布(100gあたり8200mg)
- 干しエビ(100gあたり7100mg)
- 豚レバー(100gあたり13mg)
- 牡蠣(100gあたり14mg)
- 食塩(100gあたり39mg)
- 乾燥ワカメ(100gあたり1100mg)
- 煮干し(100gあたり2300mg)
1日あたりのミネラル摂取量目安
身長160cm 体重65kg程度の場合 :7.5mg
まとめ
人体はとても複雑な作りになっているため、様々な栄養素が必要です。
しかし、多忙な現代人は必要な栄養素をすべて摂取するのは難しい場合がほとんどです。
サプリメントやバランス栄養食などを普段の食事に取り入れたりして、健康の意識を少ししてみてはいかがでしょうか。
健康は失ってから初めてありがたみに気づくものです。
甘く見てはいけません。
しっかり栄養を摂取して元気に生きましょう。